目標達成のための「行動計画」-超具体的な作り方6つの手順

優秀な人の思考・行動
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ビジネスを前に進めるときには、目標を定め、その目標に向けて仕事を進めて行きますよね。

しかし目標は定まっていても、「具体的にどのように進めていくべきかがわからない!」と考えている人は意外と多いもの。

そんなときに必要なのが、「行動計画」です。

この記事では、

行動計画の大切さと、目標達成に向けた具体的な行動計画の作り方をお伝えします。

行動計画とは

まず前提として行動計画とは、

「目標達成のために、具体的にどのような行動を取るべきかを策定し、管理する計画のこと」

です。

例えば、「富士山の登頂」を目標にした場合、登頂するためにどのような行動を取るべきかを事前に考えますよね。

目標:富士山の登頂

登山ルートの選定や、天気の把握、山登りグッズの調達、食料の調達など、山登りには事前に考えておくべきことがたくさんあります。

上記に挙げた例のうち、どれか一つ欠けても登頂できないことは、なんとなく想像できるのではないでしょうか。

つまり、「富士山の登頂」という目標を達成するためには、事前に綿密な行動計画を立てておく必要があるのです。

目標を達成に導くために、一つ一つの要素を組み合わせて作った計画こそが、「行動計画」になります。

行動計画が必要な理由

行動計画が必要な理由は、簡潔にいうと、

「目標達成までの道筋を可視化することで、具体的に行うべき行動が明確になるため。」です。

先ほど述べたように富士山の登頂を目標にした場合、適切な行動計画が立てられていないと、登頂を達成することができないですよね。

逆に、綿密な行動計画が立てられていれば、登頂の可能性は大幅に向上します。

仕事の場合も同様です。

目標に向けた、適切な行動計画が立てられていなければ、仕事の場面でも目標を達成することが困難になってしまいます。

しかし、目標までに具体的な道筋が見えていれば、極論、その道筋を辿っていくだけで目標に辿り着けるのです。

行動計画の超具体的な作り方6つの手順

それでは、具体的な行動計画の作り方について、見ていきましょう。

具体的な行動計画を作るには、下記6つの手順を踏んでいく必要があります。

  1. 目標を達成するための条件(要素)を洗い出す
  2. 条件(要素)ごとの達成目標を定める
  3. 条件(要素)ごとに、達成目標と現状のギャップを見つける
  4. ギャップを埋めるための行動を洗い出す
  5. 行動を優先順位づけする
  6. 納期を設定する

一つ一つ順を追って見ていきましょう。

①目標を達成するための条件(要素)を洗い出す

目標を達成するための条件(要素)を洗い出す

まず始めに、目標を達成するための条件(要素)を洗い出していきましょう。

目標に掲げているもののほとんどは、いくつかの条件をクリアして初めて、達成に至ることができるもののはずです。

例えば、「富士山の登頂」を目標とした場合を見てみましょう。

目標としている「富士山の登頂」は、いくつかの条件がクリアされて、初めてゴールに辿り着くことができます。

そのいくつかの条件とは、ざっとこんな感じ。

【富士山を登頂するためにクリアすべき条件】

  • 登り切る体力
  • 防寒対策
  • 自分に合った登頂ルートの選定
  • 登山用の機材の調達
  • 天気の良さ
富士山を登頂するためにクリアすべき条件(要素)

他にもあるとは思いますが、説明をわかりやすくするために上記の5つをクリアすべき条件としておきますね。

クリアすべき条件が洗い出せたら、次のステップに進みましょう。

②条件(要素)ごとの達成目標を定める

条件(要素)ごとの達成目標を定める

次は、洗い出したクリアすべき条件の一つ一つに対し、それがどのような状態になっていれば達成とするかの目標を定めましょう。

先ほど洗い出した【富士山を登頂するためにクリアすべき条件】はこちらでしたね。

  • 登り切る体力
  • 防寒対策
  • 自分に合った登頂ルートの選定
  • 登山用の機材の調達
  • 天気の良さ

今度はこの一つ一つの条件に対し、達成目標を考えていきましょう。

全部考えてしまうと長くなってしまうので、上記要素のうち「登り切る体力」「防寒対策」の2つを抜粋して達成目標を考えてみます。

【登り切る体力】の達成目標

「登り切る体力」の達成目標

富士山を登り切る体力は、一体どれほどの体力が必要になるのでしょうか。

「富士山 登頂 必要な体力」と検索してみると、

重さが3~4kgのザックを背負い、合計約10時間歩くだけの体力が必要」との記述がありました。

かなり具体的な答えが得られたので、

「登り切る体力」の達成目標はそのまま

「重さが3~4kgのザックを背負い、合計約10時間歩くだけの体力」としておきましょう。

今度は、防寒対策について達成目標を考えてみます。

【防寒対策】の達成目標

「防寒対策」の達成目標

「富士山 防寒」と検索してみると、真夏でも富士山頂での最高気温は5°C前後とのこと。

つまり、東京の真冬の寒さに耐えられるだけの防寒対策が必要となります。

そこで防寒対策の達成目標は、「5°Cの気温に耐えられるだけの防寒対策」としておきましょう。

③条件(要素)ごとに、達成目標と現状のギャップを見つける

クリアすべき条件(要素)ごとの達成目標が設定できたら、今度はその達成目標と現状のギャップを見つけることが必要となります。

より具体的に言うと、

「立てた達成目標と今の状態にはどれほどの距離があり、達成目標に近づくために必要な要素は何か」

を洗い出すことです。

また登山を例に、一つ一つ見ていきましょう。

【登り切る体力】の目標と現状のギャップ

「登り切る体力」の目標と現状のギャップ

登り切る体力における達成目標は、

「重さが3~4kgのザックを背負い、合計約10時間歩くだけの体力」でした。

それに対して、今の現状はどうでしょうか。

仮に、「荷物がない状態で歩いて、約6時間で疲れてしまうほどの体力」としておきましょう。

上記の場合、達成目標と現状の間には、「約4時間(10時間-6時間)の歩ける体力」と、「荷物を持ち運ぶ筋力・体力」の差が生じています。

※考えやすいように達成目標との差分としています。

これが、達成目標と現状のギャップとなります。

【防寒対策】の目標と現状のギャップ

「防寒対策」の目標と現状のギャップ

今度は防寒対策について、達成目標と現状のギャップを見ていきましょう。

防寒対策の達成目標は、「5°Cの気温に耐えられるだけの防寒対策」でした。

それに対しての現状を考えてみましょう。

現状の自身の防寒対策グッズは、冬に耐えられるだけの私服はあるけれども、山登り用の防寒対策グッズは一つも無い状況です。

つまり、ほとんどすべての山登り用の防寒対策グッズを、これから揃えなければなりません。

この場合、現状はほぼゼロからのスタートとなりますので、達成目標がそのまま現状との差となります。

つまり、「5°Cの気温に耐えられるだけの、山登り用の防寒対策グッズの用意」がギャップとなります。

④ギャップを埋めるための行動を洗い出す

達成目標と現状のギャップが洗い出せたら、

今度はそのギャップを埋めるための行動を洗い出してみましょう。

ギャップを埋めるための行動とは、

「現状から達成目標に近づくために、具体的に実行する行動」

のことです。

ではまず、登り切る体力について考えていきましょう。

【登り切る体力】のギャップを埋めるための行動

「登り切る体力」のギャップを埋めるための行動

達成目標は「重さが3~4kgのザックを背負い、合計約10時間歩くだけの体力」であり、

ギャップは「約4時間(10時間-6時間)の歩ける体力」「荷物を持ち運ぶ筋力・体力」でした。

では、ギャップとして考えている体力を身につけるために、実行する行動を考えてみましょう。

「約4時間(10時間-6時間)の歩ける体力」は普段の通勤だけでは身につけられておらず、

それ以外にも歩く機会を設けなければなりません。

そこで、会社に行く前にウォーキングを1時間

会社から帰ってきた後にも、ウォーキングを1時間行うことにします。

その生活に慣れてきたら、今度はウォーキングの時間を長くしてみることを検討しておきます。

また、「荷物を持ち運ぶ筋力・体力」も必要となるため、

ウォーキングを行う際に、2~3kgの荷物をザックに詰めて行うようにします。

まとめると、ギャップを埋めるための行動は下記の通りになります。

  • 会社に行く前の1時間のウォーキング
  • 会社から帰ってきた後の1時間のウォーキング
  • 慣れてきたらウォーキングの時間を増やす
  • 2~3kgの荷物を背負ってウォーキング

【防寒対策】のギャップを埋めるための行動

「防寒対策」のギャップを埋めるための行動

今度は、防寒対策についてギャップを埋めるための行動を考えてみます。

達成目標は「5°Cの気温に耐えられるだけの防寒対策」であり、

ギャップは「5°Cの気温に耐えられるだけの、山登り用の防寒対策グッズの用意」でした。

冬用の私服は持っているが、それを山登りに持っていくと嵩張ってしまい、

すぐにザックの中身はいっぱいになってしまいます。

そのため、山登りには山登り用の防寒グッズが必要になります。

では、具体的に山登り用の防寒対策グッズを用意するためには、どのような行動を取らなければいけないのでしょうか。

まず、防寒対策グッズを購入するためのお金が必要となります。

また、体のどの部分をどれだけ対策するかの想定が必要になります。

このように列挙していくと、ギャップを埋めるための行動は下記のようにまとめられます。

  • 防寒対策グッズを購入するためのお金の用意
  • 購入する商品の選別(サイズ・金額含めて)
  • 購入するお店の選別
  • 購入する商品のリストアップ
  • 選別したお店で選別した商品を購入する

このように、ギャップを埋めるためには具体的に何をすべきかを考えていくと、箇条書きでリストアップできるようになってきます。

⑤行動を優先順位づけする

ここまでで、ギャップを埋めるための行動が列挙できました。

今度はその列挙した情報について、優先順位づけを行っていきましょう。

「緊急度」「重要度」のマトリクスをベースに考えると、優先順位は付けやすいです。

緊急度・重要度を用いた優先順位の考え方

上記のように、列挙した情報が1〜4のどこに入るかを考えて、優先順位をつけてみましょう。

【登り切る体力】の「ギャップを埋めるための行動」に優先順位をつける

まず、登り切る体力の行動は下記の通りでした。

  • 会社に行く前の1時間のウォーキング
  • 会社から帰ってきた後の1時間のウォーキング
  • 慣れてきたらウォーキングの時間を増やす
  • 2~3kgの荷物を背負ってウォーキング

この情報をマトリクスに当てはめてみます。

【登り切る体力】の優先順位

重い荷物を持って歩くことに慣れていないため、「2~3kgの荷物を背負ってウォーキング」は緊急度・重要度ともに高いとしました。

「会社前後の1時間のウォーキング」は体力をつける上で必要なことではありますが、長い目で見ているため緊急性を低くしています。

「慣れてきたらウォーキングの時間を増やす」については、「会社前後の1時間のウォーキング」で身につけた体力をさらに伸ばすためのものであるため、緊急度を低く設定しています。

また「余力」にあたる部分でもあるので、重要度も低く設定しています。

マトリクスに当てはめてみた結果、優先順位は下記の通りになります。

【優先順位】

  1. 2~3kgの荷物を背負ってウォーキング
  2. 会社前後の1時間のウォーキング
  3. 慣れてきたらウォーキングの時間を増やす

これで、「登り切る体力」の優先順位が付けられました。

【防寒対策】の「ギャップを埋めるための行動」に優先順位をつける

今度は、「防寒対策」について優先順位を付けてみましょう。

防寒対策の行動は、下記の通りでした。

  • 防寒対策グッズを購入するためのお金の用意
  • 購入するお店の選別
  • 購入する商品のリストアップ
  • 購入する商品の選別(サイズ・金額含めて)
  • 選別したお店で選別した商品を購入する

これを同じように、マトリクスに当てはめてみます。

【防寒対策】の優先順位

まずはやはりお金を用意しなければ、防寒グッズは買えません。

そのため、緊急度・重要度ともに高く設定しています。

「購入する商品の選別」「購入する商品のリストアップ」については、登山する日程の近さによるものです。

今回は2~3ヶ月先の想定としているため、緊急度は低めに設定しています。

「購入するお店の選別」は、最悪選別ができなくても専門店に行けば揃えられるはずです。

そのため、緊急度・重要度ともに低めに設定しました。

マトリクスに当てはめてみた結果、優先順位は下記の通りになります。

【優先順位】

  1. 防寒対策グッズを購入するためのお金の用意
  2. 購入する商品の選別(サイズ・金額含めて)・購入する商品のリストアップ
  3. 購入するお店の選別
  4. 選別したお店で選別した商品を購入する

これで、「防寒対策」の優先順位も付けられました。

⑥納期を設定する

最後に、優先順位をつけた行動に納期を設定していきましょう。

納期は現実的に考えてみて、無理なく実現が可能な時期に設定するのが望ましいです。

まとめ

一つ一つの行動に納期が設定できたら、行動計画の完成となります。

あとは、行動計画に沿って実践していくのみです。

行動計画を立てるためには、ここまで述べてきた一つ一つの手順を踏んでいかなければなりません。

大変なことではありますが、時間さえかければ素晴らしい行動計画が完成するはずです。

ぜひ手間を惜しまずに、一つ一つの手順をクリアして、行動計画を立ててみてください。

この記事を読んだ皆様が、自身で具体的な行動計画を立てられるようになることを、心から応援しております。

Last Updated on 2023年10月14日 by ひらや

著者プロフィール

社会人7年目のサラリーマンです。管理職経験もしばしば。
東証1部上場企業在職。経験職種は人事・営業・マーケ。
延べ1,000人以上に研修をしてきた経験から、「育成」をメインにお話していきます。
私自身が苦労してきた経験をもとに、皆さんの社会人生活が少しでも楽になるような情報をお伝えしていきます。

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