「これから新入社員として会社に入社するんだけど、どんな能力を身につけていけばいいの?」
「新入社員のうちに圧倒的な成果を出して、周りと差をつけたい!」
「入社前に訓練しておくべきことが知りたい!」
新社会人になる皆さんにとって、このような悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。
この記事を読むことで、
将来皆さんがキャリアアップをしていく上で、新入社員のうちに身につけておくべきことと、その訓練方法がわかります。
ちなみに新入社員のうちに身につけておくべきことは、下記の4つです。
- 事実を正確に捉えること
- 自らの頭で事実を解釈すること
- 相手との認識をすり合わせること
- スピーディーに実行する
4つ全てを一記事で記載してしまうとボリュームが多くなりすぎてしまうので、一つずつ順を追って解説していきます。
本記事はファーストステップの「事実を正確に捉えること」について解説します。
それでは見ていきましょう。
1.事実を正確に捉えること
結論から伝えると「事実を正確に捉える」とは、
話している内容を自分の解釈で捻じ曲げてしまうことなく、そのままの情報として正確に理解して受け取ること
です。
多くの人はキャッチした情報に対して、
自分なりの解釈を脳内でつけ加えて、自分が分かりやすいように情報を整理しています。
「事実」と「解釈」についてより詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
【具体例】事実を解釈で捻じ曲げてしまった場合
事実を解釈で捻じ曲げてしまった場合、こんな感じのやりとりになります。
Aさん「今日の気温10°Cなんだって。」
Bさん「へー。今日寒いんだ。」
この例では、Bさんが「今日の気温が10°C」という事実に対して自分なりの解釈を脳内でつけ加えた結果、「寒い」と発言しています。
Bさんの脳内の解釈を見てみましょう。
Aさん「今日の気温10°Cなんだって。」
(Bさんの脳内の解釈)
”気温10°C”
→”自分の経験だと10°Cは寒いと感じたことが多い”
→”寒い”
Bさん「へー。今日寒いんだ。」
このように、Bさんは自らの経験則や価値観を基に、
気温10°C=寒い
と事実を解釈で捻じ曲げてしまっています。
では、「事実を正確に捉える」というのは、どうすれば良いのか。
【具体例】事実を正確に捉えた場合
事実を正確に捉えるとは、言ってしまえば非常に簡単なことです。
やりとりで言えば、こんな感じ。
Aさん「今日の気温10°Cなんだって。」
Bさん「へー。今日10°Cなんだ。」
例のように、「事実をそのままの形で受け取ること」
これが「事実を正確に捉えること」です。
「なんだ簡単じゃないか」と思われるかもしれません。
そうです。簡単なんです。
しかしビジネスの場合になると、これを疎かにする人がどれだけ多いことか。
ほとんどの人が解釈を交えて対話をしています。
2.解釈ではなく事実を正確に捉える必要性
では、なぜ解釈を排して事実のみを捉える必要があるのでしょうか。
それは、他者との認識の齟齬を生じさせないためです。
具体的に見ていきましょう。
【具体例】認識に齟齬(ズレ)が生じてしまう場合
Aさん「今日の夜の気温10°Cなんだって。寒いよね。」
Bさん「へー。今日の夜寒いんだ。」
Aさんと別れ、Cさんと合流
Bさん「今日の夜寒いらしいよ」
Cさん「へー。じゃあカイロ貼って、5枚くらい服着て、マフラーと手袋つけていこ。」
Bさん「いや、そんないらないんじゃない?」
Cさん「えっ?でも寒いんでしょ?」
これが、Aさんが話している”気温10°C”という「事実」ではなく、Aさんの”寒い”という「解釈」をBさんが捉えた結果です。
Bさんが”寒い”という「解釈」をCさんに伝えた結果、認識の齟齬が発生しています。
なぜこのようなことになったかというと、
「AさんとBさんは”気温10°C”という共通認識があるが、
CさんはBさんから聞いた”寒い”という情報しか受け取っていないから」
です。
”気温10°C”という「事実」をそのままCさんに伝えていたら、BさんとCさんの間に認識の齟齬は生じなかったはずです。
3.「事実」をベースに話ができるとビジネスはうまく進みやすい
このように「事実」のみを正確に捉え、その「事実」を基に話を進めるというのがビジネス上では非常に大切です。
なぜなら、
ビジネスは正しい「事実」を基に考えなければ、誤った判断をすることになり、損失を生み出してしまうから。
逆に言えば、
「事実を正確に捉える」力を養っておくことで、ビジネス上で誤った判断をしづらくなります。
その結果、仕事はうまく進み、あなたの評価も向上していくことでしょう。
4.「事実を正確に捉える」力を身につけておくべき理由
「事実を正確に捉える」力は、新入社員のうちに身につけておくべきです。
新入社員のうちに身につけておくべき理由は3つ。
- 判断の精度が高いから
- ビジネスマンとして一生使える基礎能力だから
- 周囲のビジネスマンと差別化できるから
それぞれ解説していきます。
判断の精度が高まるから
「事実を正確に捉える」ことができることは、判断能力の高さに直結しています。
なぜなら、
他の人が「解釈で捻じ曲がった事実」を基に判断しているところを、あなたは「捻じ曲がっていない事実」を基に判断ができるから。
つまり、判断に至る根拠の妥当性が圧倒的に違うのです。
その結果、判断を誤る可能性が低くなり、自然と判断の精度が高くなっていきます。
そしてビジネスとは、判断の連続です。
そのため、「判断能力が高い=ビジネスを成功に導く可能性が高い」となるので、判断能力が高い人は自然と評価されていきます。
ビジネスマンとして一生使える基礎能力だから
「事実を正確に捉える」力は、とても基礎的な能力です。
しかし、
ビジネスマンとして働いていく以上、一生使うことになる能力です。
なぜなら、先ほども述べた通り
ビジネスは「事実」をベースに話を進めないと、誤った判断を生み、損失に繋がってしまうから。
あなたがビジネスマンとしてキャリアアップを目指していくのであれば、会社への業績の貢献が必要なのは、言うまでもありませんよね。
会社への業績の貢献をするには、正しい判断を下す必要があります。
そのためにも、「事実を正確に捉える」力というのは、必ず必要になってくる基礎能力なんです。
周囲のビジネスマンと差別化できるから
ここまで読んできた皆さんならもう理解していると思いますが、「事実を正確に捉える」力は知っていれば習得は比較的容易です。
なぜなら、「事実」をそのままの「事実」として捉えるだけだから。
しかし、
実はこの簡単なことが数多くのビジネスマンにはできていません。
ほとんどのビジネスマンが「事実」と「解釈」を混同しています。
ほとんどのビジネスマンができていないことなので、新入社員なんかは特にできていません。
そのため、「事実を正確に捉える」ことができる人は、
圧倒的な判断精度の高さで、周囲のビジネスマンとは一線を画した存在になれます。
5.「事実を正確に捉える」力を身につける方法
それでは、「事実を正確に捉える」力を身につける方法について見ていきましょう。
身につける方法はこの2つ。
- 他者の話を「事実」と「解釈」に分類する
- 自分で「事実」と「解釈」を意識して話してみる
それぞれ見ていきましょう。
他者の話を「事実」と「解釈」に分類する
「事実を正確に捉える」力を身につけるには、実践が一番です。
その中でも、「他人の話を聞いて分類してみること」はとても良い訓練になります。
さらにノートを使って分類してみることは、視覚的にも明確になり、構造がわかりやすくなるのでオススメです。
具体的に見ていきましょう。
- ノートに「事実」の欄と「解釈」の欄を設ける
- 他の人が話している内容を、「事実」欄と「解釈」欄に書き出してみる
- どの事実が、どの解釈につながっているかを線で引いてみる
分類の時のコツは、
数字の話をしていれば「事実」
「思う」などの感想が入っていた場合は「解釈」
と捉えてみましょう。
ノートへの書き出しが完了したら、今度は事実と解釈を線で結んでみましょう。
「この解釈は、この事実を基に話されているんだ」と理解しやすくなり、慣れてくれば脳内でその線引きができるようになってきます。
自分で「事実」と「解釈」分類を意識して他者に話してみる
他人の話を分類することができるようになったら、
今度は自分が「事実」と「解釈」を分類して話してみましょう。
やはり人に説明する時が一番身につきますからね。
あらかじめ話す内容を「事実欄」と「解釈欄」に設けたノートを作っておき、それを基に話してみるのもいいかもしれません。
いきなり上司に話してみてぎこちなくなってしまうといけないので、気軽に話せる相手に試してみるのがいいかもしれませんね。
6.「事実を正確に捉えること」はビジネスマンの重要な基礎能力
本記事で説明してきたように、「事実を正確に捉えること」は、ビジネスマンにとってとても重要な基礎能力です。
しかしとても重要な能力にも関わらず、この基礎能力を身につけていないビジネスマンが数多く存在しています。
若手社員の方にとっては、この知識を知っていることは、大きなアドバンテージになると思います。
またこの記事を読んでくださる方の中には、もうすでに社会に出て働いていらっしゃる方もいるかもしれません。
そんな方がご自身の評価を上げるためにも、役立つ知識だと考えています。
ぜひ本記事を繰り返し読んでいただき、ご自身のスキルアップに繋げてみてください。
実践したあなたが、評価されるようになることを心から願っています。
Last Updated on 2023年1月16日 by ひらや
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