YWTとは何かをわかりやすく解説します
YWTとは、「Y(やったこと)」「W(わかったこと)」「T(次にやること)」の3要素からなるシンプルな振り返りのフレームワークです。ビジネスの現場では、プロジェクト終了後や定例の業務報告の場で活用されることが多く、学びを行動に変える実践的なツールとして注目されています。
一見シンプルですが、継続して活用することで思考力・分析力・改善力が高まり、PDCAの補助的なツールとしても非常に効果的です。
YWTが注目される理由とビジネスへの効果
YWTは属人的な振り返りにありがちな「感想ベース」から脱却し、再現性のある振り返りが可能になります。また、言語化することで自己認知力が高まり、チーム内の共通理解も進みます。
以下のような効果が期待できます。
- 学びを次の行動に変える力がつく
- チームで共有できる学びの質が上がる
- 成果につながる気づきが得られる
- 定期的な振り返り文化が根付く
YWTを活用する基本のステップを解説します
YWTの活用は、次の3ステップで進めると効果的です。
ステップ1 やったことを具体的に書き出す
まずは「やったこと(Y)」をできるだけ事実ベースで書き出します。このとき主観を交えず、「誰が」「何を」「いつ」「どのように」行ったかを明確にすることがポイントです。
例)
・5月のSNSキャンペーンを企画し、Instagramで5投稿を実施した
・チームミーティングで売上データを共有した
ステップ2 わかったことを掘り下げる
次に「わかったこと(W)」を書きます。ここでは、やったことを通じて得られた学びや発見、改善点などを記載します。数字や事実に基づいて分析することが大切です。
例)
・Instagramはリール投稿の方が保存数が多いと判明
・週次ミーティングは30分以上だと集中力が落ちる
ステップ3 次にやることを行動に落とし込む
最後に「次にやること(T)」を書きます。ここが最も重要な部分で、次回以降のアクションに直結します。SMARTの法則(具体的・測定可能・達成可能・現実的・期限付き)を意識して行動を定めましょう。
例)
・次回のキャンペーンではリールを週3本投稿する
・ミーティングは25分以内に収める運営方法を試す
YWTをさらに効果的に活用するフレームワークの組み合わせ方
YWT単体でも効果がありますが、他のフレームワークと組み合わせることでさらにパフォーマンスが向上します。特に相性の良いのが以下のフレームワークです。
KPTとの組み合わせ
KPT(Keep・Problem・Try)とYWTは共に振り返りツールですが、KPTは「継続すべきこと」に重きを置きます。YWTで得た学びをKPTに落とし込み、次回以降のアクションとして定着させると効果的です。
5W1Hとの併用
「なぜそれをやったのか」「誰が影響を受けたか」など、5W1Hの問いを交えることで、YWTの記述内容がより深くなります。特にW(わかったこと)の精度を高めるのに有効です。
チームや個人での実践例と運用のコツ
個人で実践する場合のコツ
日報や週報、1on1ミーティングの事前準備としてYWTを記入する習慣をつけましょう。箇条書きでも構わないので、継続することが大切です。
チームで運用する場合のコツ
定例ミーティングの最後5分で、各メンバーが簡単にYWTを共有する時間を設けましょう。発表形式にすることで、全員の学びをチームに還元できます。
まとめ YWTで学びを定着させて次の行動につなげよう
YWTは非常にシンプルでありながら、振り返りの質を高める強力なフレームワークです。「やったこと」「わかったこと」「次にやること」という3つの視点を定期的に繰り返すことで、仕事の精度やスピードが着実に向上していきます。
さらに他のフレームワークと併用することで、学びを深め、チーム全体の成長にも貢献します。今日からすぐにでも始められるYWT、ぜひ業務や日常に取り入れてみてください。
Last Updated on 2025年5月25日 by ひらや